こんばんは。
今回は Amazon.co.jp で購入した USB Safety Tester ( USB 電圧 電流 テスター、チェッカー)をレビューしてみました。
去年の記事でお伝えしましたが、初めて電子工作でESP-WROOM-02 ( ESP8266 ) を使用した時に、電流量がシビアで、弱い電源レギュレーターを使っている場合は電圧降下で動作が不安定になることがありました。
でも、今は殆どスイッチサイエンスさんの ESPr Developer ( ESP-WROOM-02 開発ボード )
を使っていて、動作が安定しているので、あまり電流も気にしていませんでした。
しかし、最近の私の電子工作では、有機ELディスプレイやSDカード、LEDマトリックスなどを使い、更にWi-Fiリアルタイムコントロール(WebSocet) も使うようになって、ESP-WROOM-02 ( ESP8266 )の電流量が気になってきました。
ツイッターから記事を取得してOLEDに表示させるプログラムでは途中でフリーズしてしまうことがあり、原因が分からなかったのですが、もしかしたら電流量が原因かも・・・と思うようになってきました。
そこで、Amazon.co.jpでこんなのを見つけました。
要するに、USBの電圧や電流値などが測れる簡易テスターです。
USBの格安テスターはいろいろあったのですが、これはUSBのD+, D- 端子電圧まで表示してくれて、Wh(消費電力量), mAh(電流量)まで測定してくれます。
他のチェッカーよりも格段に情報量が豊富です。
更に、測定経過時間、温度、電源OFFタイマーまでありました。
こりゃ、イイかも・・・! と思ってポチって購入してしまいました。
では、この中国製のUSBテスターはいかがなものか、レビューしてみます。
因みに、ここで紹介しているものはその製品やその製品の動作を保証するものではありません。予めご了承ください。
外観
まず、購入したばかりのパッケージはこんな感じです。
この中の厚紙に取扱説明が書かれていますが、中国語と英語のみです。
Amazonページにもある程度説明がありました。
ボディーにはビニールで覆われてました。
これを剥がすとこんな感じでピカピカです。状態は良いです。
デバイス方向へ挿すUSB端子です。
これは表裏の挿す方向があります。
こちらはPCおよびバッテリー側に挿すUSB端子。
これは表裏無く、どちらでも挿せてとても便利です。
これはなかなかよく考えられてますね。
充電もどちら側でもOKでした。
Keyボタンがあり、これを長押ししたり、連続押ししたりするといろいろとモードが変えられます。
裏側です。
これには、
電圧範囲: 3.0V~30V
電流範囲: 0~5.1A
充電タイプ: Quick Charge 2.0 , Quick Charge 3.0 , BC1.2 , Apple 2.1A
とありますね。なかなか優れものスペックです。
ちょっと気になるのが、一番上の表示で、OLED とあります。
つまり有機EL のはずなんですが、下の写真を見てください。
斜めから見ると殆ど見えません。
表示もよく見ると残像が見えますので、明らかにバックライト付き液晶です。
OLED だと斜めから見てもクッキリ見えますし、残像もありませんから、この表示は誤りだと思います。パッと見た目はOLEDに見えますが・・・。
ただ、Amazon.co.jpの以下のページ
には、OLEDという説明や有機ELという説明が無いので、買って初めて分かったという感じです。
私的には特に何も問題ありませんでした。
接続
では、接続してみましょう。
スマホとスマホバッテリーを接続するとこんな感じになります。
当ブログで紹介しているESPr Developer ( ESP-WROOM-02, ESP8266 ) たちと接続するとこんな感じです。
なかなかスマートでコンパクトで良い感じですね。
測定の信頼性?
では動作の状況をみてみましょう。
まずは、このテスターの値が正しいのかどうかを検証してみます。
ESPr Developer ではパッケージ化されているので、電流値が測定できません。
ですから、以下の記事でESP-WROOM-02 単体で作ったボードを使って、USB5Vの電流を取り出します。
https://www.mgo-tec.com/blog-entry-50.html
手持ちのマルチテスターと電流測定できるテスターをこの様に接続してみました。
このマルチテスターはしばらく校正してませんので、これ自身が正しいかどうかは分かりません。スイマセン・・・。
m(_ _)m
見ていただけると分かるのですが、電圧が約0.3V ほど異なってます。
でも、電流値は概ね0.08A でマルチテスターと同じ値を叩き出してくれました。
電圧値が気になりますが、なかなか悪くないのではないかなと思ってます。
D+やD-は測れませんでした。
ということで、正確な測定ではありませんが、あくまで目安程度ということで私的にはヨシとします。
操作方法
では、画面の切り替えやKey操作を見てみましょう
まず、こちらの動画をご覧ください。
Keyボタンの押し方によっていろいろな操作ができますね。
まず、買ったときの最初の場面はこれでした。
文字が大きく見やすいですね。
ただ、この画面ではゼロリセットやタイマー設定できません。ご注意ください。
Keyボタンを1回押すとこちらに切り替わります。
USBの D+ 端子や D- 端子の電圧が表示されるのはウレシイですね。
正しいかどうかは別ですが・・・
抵抗値はただ単に電圧値を電流値で割った値のようです。
もう一回押すとこういう画面になります。
実はこれがメイン画面で、この画面でないとリセットやタイマー設定が有効になりません。
ご注意ください。
- Key長押し
全てのパラメーターをゼロにする。 - Key2回連続押し
Capをゼロ - Key3回連続押し
Eneをゼロ - Key4回連続押し
タイマーカウントをゼロ - Key5回連続押し
タイマーのモード切り替え
タイマーのモード切り替えにすると、OFFが点滅します。
その時に1回クリックすると減少方向にモードが切り替わります。
ダブルクリックすると増加方向にモードが切り替わります。
長押しすると早送りできます。
ここで、AO とは取説にはフルパワーモードとありますが、これは
Auto power OFF
のようです。
つまり、1時間後??に自動的に電源が切れるようです。
フルパワーモードで、電源を持続させるには OFF モードです。
タイマーで自動的にUSB電源が切れる状況はこの動画をご覧ください。
いかがでしょうか。
イイ感じに電源OFFしてくれます。
なかなかよく考えられて作られてますね。
最近の中国製も頑張っていますね。
もう一つ、Keyを6回連続押しすると、中国語と英語を切り替えられます。
動作状況
では、前回の記事で作った、鉄道JR風Yahoo!ニュース電光掲示板の、電源立ち上げ時からの電圧、電流値を見てみましょう。
この動画をご覧ください。
いかがでしょうか。
値は1秒毎に表示しているので、その間は読み取れません。
電源立ち上げ直後は80mA程度だったのですが、有機ELの画面が表示された直後は290mAまで上がりました。
パソコンからのUSB電流最大値は500mAですから、とりあえず大丈夫そうです。
ただ、これではスパイク電流や、スパイク電圧降下は残念ながら分かりませんね。
ま、あくまで目安としては良いのではないでしょうか。
また、スマホへバッテリー充電した場合は600mA以上の数値を叩き出しました。
こういう定電流状況で見るにはとても良いです。
因みに、動画は無音声でしたが、実際はビープ音が鳴ります。
まとめ
どこのメーカー製かがイマイチわからないこの中国製のUSBテスターですが、ザッと使った感じは意外と高機能で良いと思いました。
電子工作テスターには少々物足りないのですが、目安程度には十分使えると思います。
タイマー機能や、USB端子の表裏両対応や、Quick Charge3.0対応など、この値段で驚きです。
しばらく使ってみて耐久性も確認してみないと何とも言えませんが、最近の中国製はなかなかだと思いました。
というわけで、今回はここまでです。
ではまた・・・。
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コメント
こんにちわ、評価記事ありがとうございます。
2つのタイプを購入してみました。
確かに白色表示の物はOLEDと書かれていながら斜めからは見づらいです。
Aliexpres で販売されているものを購入しました。
OLEDで白色表示の物は $9.41(977円:送料無料)
https://www.aliexpress.com/item/JW-USB-High-voltage-white-4-bit-LCM-detector-USB-voltmeter-ammeter-power-capacity-voltage-current/32649315027.html?spm=2114.13010608.0.0.YoG6zZ
OLEDで青色表示の物は $12.17(1264円:送料無料) です。
https://www.aliexpress.com/item/OLED-USB-current-voltage-power-capacity-monitor-qc2-0-quick-charger-tester-Phone-Power-Bank-detector/32687958155.html?spm=2114.13010608.0.0.xL8TdG
また、似た様なもので表示桁数の少ない物がありますので注意が必要です。
アマゾンに海外の業者が販売しています。Aliexprresやebayと同じですから直接購入する安く購入できますね。
カタログ精度は+/-0.5%。20Vで19.995Vはギリギリ精度内です。
電子負荷装置で電流を測定して良い値でした。電流測定時に電子負荷装置の電圧値が低いのはシャント抵抗とUSBコネクタでのドロップ電圧に起因します。
macsbugさん
ご無沙汰しております。
Aliexpres の方が断然安いですね。
それに、青色もあったんですね。
私はAmazonがとても便利なので、多少高くても買っている状態です。
なるほど、電圧値の誤差はそういう理由からなのですね。
そもそも、電子負荷装置なるものがあるとは初めて知りました。
かなり高価な機材がありますね。
USBタイプの電子負荷装置もあったりもしましたね。
欲しくなってしまいました。
電流値はmacsbugさんも良い値だということで、このテスターは簡易的に電流値を調べるには良いだろうと言えますね。
とても有効な情報をいただき有難うございました。
追記:
OLEDで 青色表示の物は 斜めからでも 奇麗に見えます。
ただし どちらも アクリルの色が 半透明の黒で 表示は 少し暗いです。
ケースを はずすと 明るさはかなり良くなります。
できれば ケースは 表示部分だけ 透明ならば 明るくなりますね。
へぇ~・・・。
青色はちゃんとしたOLEDなんですね。
やっぱりそちらの方が少々値段が高いですね。
小さいテスターは斜めから見ても視認性が良くないと、使い勝手が悪いですね。
お勧めするなら、私はOLEDの方ですね。
液晶は見づらいです。
同じ物を、USB出力の太陽光パネルの少し曇りの時の携帯充電状態を見るのに使ったが、
5Vだが0.3Aほどしかでていなかったのがわかって非常に便利だった。
曇りでは、太陽光パネル出力が数秒ごとにON/OFF繰り返すのか、USBテスターはそのたびブザーがなっていた。
これが原因か不明だが、その後、USBテスターの表示が出なくなり、保証期間で代替え品を送ってもらったが、不安で太陽電池には使ってない。使うか迷ってますが、情報調べてます。
a400x さん
記事をご覧いただき、そしてコメント頂き、ありがとうございます。
太陽光パネルは使ったことが無いのですが、数秒毎に ON/OFF を繰り返す場合の耐久性は無いかもしれませんね。
あくまで、私の素人的な想像ですが、太陽光パネルの場合、急に充電を開始すると、ミリセコンド以下の極瞬間的な突入電流が発生するのではないかと思われます。
すると、その瞬間的な突入電流に対応するUSB機器の保護回路が無いのではないかと思われます。
突入電流は場合によっては、数アンペア以上の大電流になり、基板のパーツを破壊するのではないかと想像します。
このUSBテスターも中国製で格安なので、瞬時突入電流まで対応できる高価な保護回路は無いと思われます。
それと、マイコンが入っていると思いますが、電源の ON/OFF があまりにも頻度が高いと、マイコンが起動している最中に電源が切れたりして、マイコンのソフト自体が壊れる可能性があります。
また、私はスマホの急速充電でこのテスターを試したことは無いのですが、Amazon のレビューを見てみると、耐久性に問題があるようなコメントが見受けられますね。
大手メーカー製ではないので、この辺の耐久性は仕方のないことだと思われます。
ということで、あくまで私の素人的な想像でした。
こんにちは、評価記事ありがとうございます。
同じものを購入してありますが、一回接続し、5分から20分ぐらい経つと、電圧がだんだん下がってきて、最終的にデフォルトの閾値3.8v以下となりエラーで接続が切断されます。不良品だと思って、代替え品を送ってもらったがやはり同じ現象が起きています。これは考えられる原因がご存知でしたら、教えて頂ければ幸いでございます。
Victorさん
記事をご覧いただきありがとうございます。
随分昔に書いた記事で、この製品以降、かなり高性能なUSBテスターが出回っていますね。
古い製品なので、私自身も何とも言えないところではあります。
まず、お使いの環境が不明なので、何も判断できません。
お聞きしたいのは、
1.パソコンのUSBポートから電源供給していますか? それともUSB電源からですか?
2.USBハブは使っていないでしょうか? 使っているとしたら、外部電源を使っていますか?
3.接続しているUSBデバイスは具体的にどの様なものでしょうか?
4.USBケーブルは太く短く良質のケーブルを使っていますでしょうか?
以上を教えて頂ければ、もしかしたら何か分かるかも知れません。
macsbugさん
お返事頂き大変嬉しく思います。
また説明不足で大変失礼しました。
家にあるあらゆる充電器(色んな電気製品が増えて着て、USB型の充電器がかなり溢れています)で試しても、電圧は下がります。
なので、このディバイスを直接充電器に接続していたので、USBケーブルは使っていませんでした。
仰った通り、性能良いものも出ていますので、また買い直しとします。
どうも、有難う御座いました。
Victor
あれ?
macsbugさんに返信されたのでしょうか???
私も状況がさっぱり分かりませんので、何とも言えないですが、心当たりと言えば、モバイルバッテリーを使う場合は、多くのメーカー品はつないでいるデバイスの消費電流が小さいと20~30分で自動的に電源がOFFになったりします。
その場合、cheero のIoT機器対応 モバイルバッテリーのような、IoT専用モバイルバッテリーを使うと良いです。
それくらいしか思い浮かばないかな~。。。
mgo-tecさん
こんにちは!
宛先を間違えてしまって、大変失礼しました。
また、ヒントを頂き有難う御座います、参考になりました。
Victor
いえいえ。
(^^)