こんばんは。
今回は前回の記事を応用して、ESP32 の Wi-Fi Art-Net DMX を使って、NeoPixel ( WS2812B ) のフルカラー LED を144個コントロールさせる実験です。
これだけ多い LED 数になると、フリーウェア Jinx! – LED Matrix Control で Wi-Fi コントロールすれば、手軽に効果的なエフェクトができます。
更に、FFT スペクトラムアナライザー的なイルミネーションも可能です。
そして、以前のこちらの記事で使った光ファイバーと合わせれば、手軽な卓上イルミネーションオブジェになります。
クリスマスの時季にはなかなか良い感じかなと個人的に思っています。
とりあえず、以下の動画をご覧ください。
いかがでしょうか。
なかなかですよね。
雪が降る感じのエフェクトとかは最高です。
そして、コピー用紙を適当にカットして覆うと、いい感じにぼやけて眩しくなくなり、卓上イルミネーションとしてはかなりいい感じです。
そして、次の動画では FFT スペクトラムアナライザー的なエフェクトも使ってみました。
Google Home の音声をパソコンのマイクで拾って表示させています。
なかなかですよね。
動画の後半では、表示を上下逆させていて、光ファイバーが常時光って更に良い感じです。
クリスマスソングに合わせれば今年の卓上イルミネーションは個人的に完璧です。
それにしても、このフリーウェア Jinx! – LED Matrix Control は素晴らし過ぎます。
前回の記事では Art-Net DMX プロトコルを使って M5Stack ( ESP32 搭載)を制御して NeoPixel ( WS2812B )を光らせる実験をしました。
ですが、LED素子は12個しか使っていませんでした。
そこで、Twitter のタイムラインで読者の方々が試した結果、もっと多量の NeoPixel ( WS2812B ) を連結した場合、動作が極端に遅くなるとのツイートがありました。
極端に遅くなることは、Art-Net プロトコルの性質上では考えにくいので、NeoPixel の制御に何らかの問題があるのかなと思いました。
そこで、今回は 144個の NeoPixel ( WS2812B )フルカラー LED テープライト を使って実験してみました。
結論から先に言うと、FastLEDライブラリの使い方に問題があり、ちょっと修正しただけで正しく動くようになりました。
これは Twitter の読者の方も気付かれたようです。
これについての詳細は後で述べますが、前回の記事のソースコードも修正しました。
それと、144個もフルカラー LED を接続すると、とんでもない大きな電流が流れて、場合によっては回路が焼損する可能性があったので、ACアダプターからの電源回路電流を制限するようにちょっとだけ工夫してみました。
今回、自分で回路を組んで改めて思ったことは、M5Stack オプションの PLC モジュールや、最近流行りの obniz を使えば、もっと手軽に安全に大電流の NeoPixel が試せるのかもと思いました。
いずれ、試してみたいと思っています。
また、NeoPixel ( WS2812B ) 144個に NeoPixel Ring 12連を付け足した場合、LED Matrix Control ソフトの設定が難しかったです。
DMX パッチが自由にできないためです。
でも、ちょっと工夫すれば、動画で紹介したようにそれなりに面白い効果ができました。
理想としては、光ファイバー側の NeoPixel と LED テープ側を異なるソフトで制御したいと思いました。
TouchDesigner を使えばできるかも知れませんね。
これは今後の課題です。
なお、今回の工作はあくまで一時的な実験です。
LED素子が多くなると、大きな電流が流れ、回路が発熱する場合があります。
LED を常時MAXフル点灯させると、回路が焼損する可能性もあり得ます。
何度も申し上げておりますが、私は素人アマチュアで独学です。
誤りがあるかもしれません。
ここで紹介した工作によるトラブルは一切保証しませんのでご了承ください。
ただ、もし何かお気づきの点がありましたらコメント投稿等で教えて頂けると、とても助かります。
また、ここで紹介したパソコンフリーウェアは Windows 用です。
Mac 版はありませんのでご注意ください。
Mac で Art-Net 制御したい場合は他のソフトを使って下さい。
- 使用したもの
- LED テープライトの扱いに注意!
- LED テープライト をオブジェっぽく仕込む
- 接続する
- Arduino core for the ESP32 のインストール
- ライブラリおよびパソコンソフトのインストール
- スケッチ(プログラムソースコード)の入力
- コンパイル書き込み実行
- フリーウェア Jinx! – LED Matrix Control の設定
- NeoPixel リング 12連を追加して光ファイバーを使った卓上イルミネーションオブジェを作ってみる
使用したもの
まずは、LED テープだけを駆動する回路の実験について、使ったものを紹介します。
光ファイバーを使ったものは後で紹介します。
NeoPixel ( WS2812B ) フルカラー LED テープライト
LED 素子の間隔が狭くて、自分的には好都合だったのでこれを使いました。
ただ、ちょっと鋭角に曲げたりするとすぐにハンダ付けの接触不良を起こし、ハンダ付け修理が必要になります。
これについての詳細は後で述べています。
防水仕様だと、防水チューブをはがして修理しないといけない面倒さがありますが、防水チューブがあった方がショートの危険性が減るので良いと思います。
ESP32 モジュール
Espressif Systems社の ESP32 を搭載した技適取得済み Wi-Fi マイコンモジュールであれば、以下のどれでも動作します。
ESPr Developer 32 ( ESP32 開発ボード )
これについては以下の記事でレビューしているのでご参照ください。
ESPr Developer 32 ( スイッチサイエンス製 ) を使ってみました
ESP32-DevKitC
Espressif Systems 社の開発ボードです。
M5Stack
(追記)
M5Stack Basicは、この記事を書いた当時より格段にバージョンアップしております。
以下のスイッチサイエンスさんの公式サイトをご参照ください。
https://www.switch-science.com/collections/%E5%85%A8%E5%95%86%E5%93%81/products/9010
個人的によく使っています。
レビュー記事は以下を参照してみてください。
M5stack ( ESP32 搭載 ) を分解したり電源を入れてみて、いろいろ思ったこと
ロジックレベルコンバーター
NeoPixel ( WS2812B ) は 5V 仕様なので、ESP32系で制御する場合、3.3V 信号から 5V信号に変換する回路が必要です。
Sparkfun のロジックレベル双方向変換モジュールが手軽で扱いやすくてお勧めです。
5V 2A ACアダプター
後で述べますが、LED テープライト は全点灯すると大電流が流れます。144個のNeoPixelでは、場合によっては3A以上というとんでもない電流が流れます。
ここで紹介する工作例は0.5A以上流れないようにしますので、 AC アダプターは5Vで1.0A~2.0Aくらいのものがあれば良いと思います。
ただし、DCプラグ径に注意して下さい。
後で紹介する DCジャックの内径2.1mmに合ったものを使って下さい。
コンデンサ
電解コンデンサ 16V 10uF
ACアダプターからの電圧安定用です。
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-10590/積層セラミックコンデンサ 0.1uF 50V以下×2個
ロジックレベル変換に使うパスコン用ですが、無くても動くとは思います。
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-00090/DCジャック基板
DCジャックの内径2.1mmのものを使いました。
ACアダプターの DCプラグ内径に合ったものを使って下さい。
ポリスイッチ ( リセッタブルヒューズ )
ブレッドボード上で実験しますので、できるだけ電流を抑えるために 250mA のものを使いました。
私の手持ちでは耐圧60Vの物しかありませんでした。
以下の物です。
ピンヘッダ( 2.54mmピッチ )
硬いジャンパーワイヤー
ブレッドボード上の実験用です。
基本的に大きな電流が流れるところには使わない方が無難です。
ブレッドボード
一時的な実験用です。
長時間の大電流運用は避けてください。
場合によっては焼損するので注意です。
結束バンド(インシュロック)
LED テープライト を束ねるためのものです。
何でも良いのですが、白色で細いものが良いと思います。
100円ショップやホームセンターでも売っています。
幅 3.5mm 、長さ 150mm 以上のものが良いと思います。
パソコンおよびWi-Fiルーター環境
ここで紹介する Art-Net対応のLEDエフェクトソフトは、Windows用なので、Windowsパソコンをご用意ください。
また、2.4GHz帯の Wi-Fi ルーター環境が必要です。
ESP32 が接続できるように、予めファイアウォール等やDHCPの設定を済ませておいてください。
MACアドレスフィルタリングをかけている場合は、以下の記事を参照して ESP32 や M5Stack の MACアドレスを確認しておいてください。
コメント
mgo-tecさん、H.Wです。
ご無沙汰してます。。。
多連LEDテープと12連リングLED を使ったイルミネーション。。。
ダイナミック且つ幻想的でとても素晴らしいですね…
(過去にもESP-WROOM-02 で同様なモノを作られてるんですね…?)
これを上手く活用すれば、株式市場のリング状電光掲示板モドキ?も作れそうですね?(笑)
私も何とか手持ちに無い部品を手に入れ、クリスマスまでに間に合わせてみたいと思います。。。
今回は消費電流も多いので、元々ブレッドボードは接触不良、誤配線、ノイズ混入、見た目の悪さ等々から殆ど使用しないので、少し時間が掛かりそうです。
実は時間がさけない一番の理由は、mgo-tecさんも既に手に入れられて検討されてるかも知れませんが、7月末に発売されたSONYの「Spresence」基盤を最近入手し、ここ暫くこれに嵌ってしまってることにあります。
メインボードはESP32devkit より一回り小さく、WiFiやBLEは搭載されてませんが、その代わりにGPS 機能とハイレゾ DACが搭載されており、サンプルスケッチを適宜改造して楽しんでます。。。
何しろ消費電力がとても少なく、Lipo電池直結で携帯動作できる所が非常に気に入ってます。
(ここは適切ではないので、詳細についてはgmailの方に書きます。)
H.Wさん
いつもブログご覧いただき、ありがとうございます。
確かに、株式市場の電光掲示板っぽいものは出来そうな気がしますね。
私的には予算が無いので、これ以上LEDを増設できませんが・・・。
ぜひ、クリスマスイルミネーション試してみて下さい。
色んな人のアイデア見てみたいですね。
SONYの「Spresence」は、とっても興味あるのですが、今は経済的に厳しくてとても買えない状況です。
余裕のある時期に obniz を購入してたものの、まだ開封すらしていません。
積み基板がまだ沢山あります。
でも、いつかSpresenceは試そうと思っています。
Spresenceいいなぁ・・・。
管理人の mgo-tec です。
ブログ読者の juchangさんからの写真投稿がありました!
3Dプリンターで自作されたパイプに NeoPixel LED テープを貼り付けているとのことです。
インシュロックを使うよりも格段に良い感じですね。
このアイデアは素晴らしいです!!!
いつも実験していただき、本当にありがとうございます。
この後、光ファイバーも設置するみたいです。
どうなるか期待しちゃいます!
(^^)
管理人のmgo-tecです。
前コメントで紹介した juchangさんから更に進化した素晴らしい工作例の写真投稿がありました。
クリアーカバーを入れて、光が屈折してイイ感じですね。
光ファイバーの設置も、私と違ったセンスで、新鮮な感じがします。
光ファイバーは、125mm、150mm、200mmに切断したものを使っているとのことです。
梱包時の丸みをそのまま利用しファイバー立てに挿しているとのことです。
いろいろ工夫次第で、面白い効果の卓上イルミネーションができそうですね。
私自身も負けていられないと思いました。
juchangさん、いつもありがとうございます。
m(_ _)m